結果は藤井王位の勝利。「一方的」と言えるかもしれない早い終局であった。もう少し伊藤二冠も指し粘ることはできたのだろうが、見込みがなく早投げした格好。16時前の投了であった。
局後のインタビューによると、伊藤二冠は1日目から悲観していた模様。藤井の☗8六歩に対し、☖同歩と取った手を悔いていた。☗7七金も「真意をつかみ切れない」でいたとのこと。ふーん。
その金は結局、終盤☗6七まで上がって、一番最後には☗2九にいた飛車がまた☗7九まで戻ってきて投了に追い込まれたわけである。非常にアクロバティック。恐るべき大局観。藤井王位の強さが際立った1局であった。
って、逆に言うと、いつもの藤井将棋だったのではないか。伊藤二冠相手であっても、いつもの藤井聡太らしい変な将棋を指せば勝てるんだよ。
厳密に言うと、伊藤二冠が変な手を指すより前に、藤井が変な手を指せばいいんだよ。伊藤二冠でさえ「真意をつかみ切れない」のだから。
そうすると究極的には、変な手を指すタイミングの計り合いだね。なるほど、本局の序盤の、同じ駒が行ったり来たりってのが正にそれだったんだね。サッカーのパス回しと同じだ。将棋はサッカーだったんだ!
注:「変な手」=「無理攻め」ということじゃないよ。ここが難しい。
