天気が良いので無目的ドライヴに繰り出そうということになり、急いでズボンを穿いて自家用車に跨るのであった。
 問題はBGMであるが、中島みゆき『臨月』とザ・バンド『ザ・バンド』を携えた。が、実際にカーステレオにかけたのは『臨月』の方だけであった。
 「ひとり上手」。これがA面4曲目に置かれているというのが実にカッコいい。シングルで出た当時、最初は、中島みゆきにしては凡作だと感じてたが、次第に好きになっていった曲だ。今もそんなにしょっちゅう聴いてる楽曲ではないが、聴けば必ず満足を得られる。いつ聴いても、良い曲だなあと思う。『臨月』を流していて「ひとり上手」のイントロが始まる瞬間の高揚感は何とも言えん。スゲーかっこいい。アルバムのA-4っていうのがまた芸術的。なかなかないよね、シングル曲をA-4に据えるって。オフコースとかでもそういう配置のアルバムはないように思う。「ひとり上手」って単体で聴いてももちろん名曲だけど、『臨月』の1曲として聴くとまた感動が増幅するんだよね。素晴らしい。
 でも『臨月』ってやっぱB面だよね。この頃の中島みゆきがイチバン最高だよね。これと『生きていてもいいですか』が双璧だわな。

 中島みゆきといえば思い出すのが。高校の修学旅行の時、カセットテープを持ち寄って互いに交換して聴き合うというムーブメントが瞬間的に生じ、私はRCサクセション『BLUE』を持って行ってたんだけど、仲の良い友人が中島みゆき『親愛なる者へ』を持ってきてたんだよ。すげー暗い奴だった。
 して交換して聴き合って、私は「狼になりたい」とかを修学旅行の宿で聴くことになったわけさ(笑)。〈ビールはまだかー!〉ってのを一生懸命聴いたわけよ、修学旅行の宿で(笑)。中島みゆきってスゲーなーって思ったよ(笑)。一生の思い出となったのであった。



 晩飯(笑):



夜明け前の海です


投稿者

エヌ氏

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